【米オハイオ州シンシナティ 2月21日】
北米大陸唯一の固有種として、かつて東部の空を鮮やかに彩ったカロライナインコが、本日、地球上から姿を消した。オハイオ州のシンシナティ動物園で飼育されていた最後の生き残りである雄の「インカス」が死亡した。これにより、同種は事実上の絶滅を迎えた。4年前、同じ鳥舎で最後のリョコウバト「マーサ」を看取った同園にとって、再び一つの種が永遠に失われる悲劇の舞台となった。
カロライナインコは、その美しい緑色の羽と鮮やかなオレンジ色の頭部で知られ、かつてはニューヨーク州からメキシコ湾岸に至る広大な地域に大群で生息していた。しかし、入植者による農作物への被害を恐れた大規模な駆除や、婦人帽の飾り羽を目的とした乱獲、さらには森林伐採による生息地の喪失が、彼らを急速に追い詰めた。本日、冷たくなった「インカス」の遺体は、かつてのパートナーであった「レディ・ジェーン」を追うようにして静かに横たわっており、その死は一つの時代の終焉を象徴している。
現場の飼育員によれば、インカスはここ数日、活気を失っていたという。インコ特有の強い社会性が、仲間を失った孤独によってさらに衰弱を早めた可能性も指摘されている。かつて数千羽の群れが果樹園を埋め尽くした光景を知る古老たちは、この「騒がしくも美しい隣人」が二度と戻らない現実に、深い喪失感を隠せずにいる。
この絶滅という冷厳な事態が、急速な工業化の影で進む環境破壊や野生動物保護の重要性を、改めて世に問うことになるとの見方もある。一種類の鳥の消失が、北米の生態系全体にいかなる連鎖反応を引き起こすのか。また、人間と自然の共生の在り方について、今後さらなる議論と反省を促す契機として注目される。
— RekisyNews 社会面 【1918年】
アイキャッチ画像 Fritz Geller-Grimm – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=452784による
