硫黄島に米軍上陸、黒砂の浜に砲煙──激戦の兆し

【硫黄島 2月19日】

本日未明より、小笠原諸島の硫黄島に対し、アメリカ軍が大規模な上陸作戦を開始した。沖合には多数の艦艇が展開し、夜明けとともに艦砲射撃と空襲が集中。続いて海兵隊を主力とする部隊が揚陸艇で黒い火山砂の浜へ向かった。波打ち際は砲煙と爆煙に覆われ、島内の丘陵地からは機関銃と迫撃砲の応射が相次いだ。

海岸は急峻な地形と柔らかい砂により進軍が阻まれ、上陸部隊は散開しつつ陣地の確保を急いだ。島の南端にそびえる摺鉢山方面からも砲火が続き、浜には損傷した揚陸艇が横たわる。上空では艦載機が旋回し、内陸の陣地や地下壕を目標に攻撃を加えていると伝えられる。

軍当局筋は、この島が本土方面への航空作戦の中継拠点となり得る要地であると説明。守備側は地下陣地と坑道網を構築し、持久戦の構えを見せているという。午前中の段階で海岸線の一部が確保されたとの情報もあるが、島内の抵抗はなお強い。

海上では医療船が待機し、負傷兵の搬送が続く。通信は断続的ながらも維持され、上陸の進展が逐次報じられている。黒煙立ちのぼる島影を前に、両軍の攻防は今後さらに激しさを増す見通しである。

— RekisyNews 国際面 【1945年】

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