【ハノイ 2月17日】
本日未明から朝にかけて、中国人民解放軍がベトナム北部の国境地帯へ進攻し、各地で戦闘が始まった。中国側は今回の行動を「懲罰」と位置づける姿勢を示していると伝えられ、背景には、ベトナム軍が昨年末からカンボジアへ軍を進めたことをめぐる対立があるとみられる。
現地からの報によれば、国境の主要路線や峠道で砲声が響き、住民の避難が始まった地域もある。市場では塩や米を求める人が増え、戸口には板が打ち付けられ、夜明け前の暗がりを軍用車が往来したという。ハノイでは官庁周辺の警戒が強められ、ラジオは断続的に情勢を伝えた。
ベトナム側は、国境侵犯だとして強く非難し、主権と領土の防衛を掲げて抗戦の構えを示した。 国境地帯は山がちで補給路も限られ、短期で決着するかは見通せない。さらにカンボジア情勢をめぐる各国の動きも絡み、衝突が広がれば地域の緊張は一段と高まる。市内では、戦火の拡大を案じる声が早くも聞かれた。
— RekisyNews 国際面 【1979年】
