【沖縄・久米島 2月17日】
沖縄県久米島の測候所で本日未明、雨に雪が交じる「みぞれ」が目視で観測され、県内の観測史上初の降雪記録となった。観測は午前0時35分ごろから数分間とされ、職員が灯りを頼りに構内で落下の様子を確かめたという。
島内は前日から強い冷え込みに見舞われ、北寄りの風が海上から吹き付け、家々の戸口には早くから人影が消えていた。深夜、庁舎の窓に当たる音が変わり、雨粒に交じって白い粒が瞬くように落ちるのが見えたため、当直員が外に出て確認した。みぞれはほどなく雨に戻ったが、南国では滅多にない現象だけに、夜明けとともに島の話題をさらった。
漁港では出漁を見合わせる船もあり、農家は苗や家畜への影響を案じて囲いを点検した。学校では登校前から子どもが空を見上げ、年配者は「生まれて初めてだ」と首を振ったという。気象関係者は、みぞれは観測上「雪」に分類されるとしており、今回の記録は県内の気象資料に残る見通しだ。
一方、島の生活は海上交通や物資に左右される。寒波が長引けば、航路や農漁業にも影響が及びかねず、関係機関は注意を呼びかけている。亜熱帯の島に一瞬現れた冬の兆しが、今後の天候の変化を告げるものとなるか注目される。
— RekisyNews 科学面 【1977年】
