ジョルダーノ・ブルーノ、ローマで火刑 ── 異端審問の末に処刑

【ローマ 2月17日】

教会の教えに背く思想を唱えたとして異端審問に付されていた元ドミニコ会修道士の哲学者ジョルダーノ・ブルーノが本日未明、ローマ市内カンポ・デ・フィオーリ広場に引き出され、火刑に処せられた。関係筋によれば、長期の収監と審理ののち撤回を求められたが、自説を曲げず、世俗当局に引き渡されたという。

ブルーノは数年前にヴェネツィアで身柄を拘束されたのち、ローマへ移送され、ここ数年にわたり獄中で審理を受けていた。審問では、三位一体や秘跡など信仰の根幹に関わる点が争点となり、関係者は「誤りを認めるよう幾度も促した」とする。しかし本人は最後まで譲歩せず、悔悟を拒んだ者への厳罰として処刑が決まったと伝えられる。

現場の広場には、商いの準備を急ぐ市民の姿に交じって見物人が集まり、冷えた空気のなか、薪が積まれた柱が据えられた。護送されたブルーノは疲労の色を見せつつも歩みを止めず、祈りを促す声が飛ぶ場面もあったが、周囲は重い沈黙に包まれた。処刑は短時間で終わり、遺灰は川へ投じられたともいう。

ブルーノは各地を遍歴し、宇宙と星辰について大胆な見解を語ってきたことで知られる。一方で、裁きの焦点は天体の議論にとどまらず、宗教上の教義解釈が問題視されたとの見方もある。学問の自由を求める声が高まる一方、信仰秩序を守るべきだとの反発も根強い。思想と言葉の境界をめぐり、教会と学匠の間の緊張はしばらく続きそうだ。

— RekisyNews 社会面 【1600年】

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