【グレンコー 2月13日】
ハイランド地方グレンコーで本日未明、政府軍による急襲が行われ、マクドナルド氏族の一族が多数殺害される惨事が発生した。現地は深い雪に覆われ、冬の静寂を破る銃声と炎が谷間に響いたという。
今回の事件は、昨年の王位宣誓をめぐる混乱の余波とみられる。ウィリアム王への忠誠宣誓の期限を過ぎたとして、氏族側に処罰が下された形だが、実際には期限内に誓約の意思を示していたとの証言もあり、処分の妥当性を疑問視する声が上がっている。
特に衝撃を与えているのは、政府軍の一部が数日前から氏族のもとに宿泊し、客人として迎え入れられていた最中に攻撃を開始した点である。もてなしを受けた後に刃を向けた行為は、ハイランドの慣習を踏みにじるものとして強い憤りを呼んでいる。
背後では国務長官ジョン・ダルリンプルの強硬な姿勢があったとされる。反乱の芽を断つための示威的措置との見方もあるが、国家の威信のために氏族社会の名誉が犠牲にされたとの批判は避けられない。
凍てつく谷間に残された煙と血痕は、王政とハイランドの溝をさらに深めるものとなりそうだ。
— RekisyNews 国際面 【1692年】
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