【東京 2月9日】
本日午前8時44分すぎ、福岡発羽田行き日本航空350便(DC-8)が、羽田空港33R滑走路の手前約510メートルの東京湾上に墜落した。機体は進入灯の一部を損傷しつつ海面に激突し、胴体が機首側に乗り上げる形で停止した。乗員乗客174人のうち24人が死亡、多数が負傷した。
現場は多摩川河口付近の浅瀬で、海上保安庁や消防、空港関係者が直ちに出動。救命艇が割れた機体周辺に近づき、機内から乗客を次々と搬出した。冷たい海風のなか、毛布をかけられた負傷者が担架で運ばれ、空港内や近隣の医療機関へ急送された。目撃者によれば、機体は進入中に急に機首を下げ、低い高度のまま海面へ吸い込まれるように落ちたという。
空港では一時、到着便の待機や滑走路運用の調整が続き、羽田の空の玄関口が大きく揺れた。到着ロビーには家族や同僚が詰めかけ、情報を求めて職員に問いただす姿も見られた。
運輸当局は操縦室の音声記録装置などの回収を進め、事故直前の操作状況を詳しく調べている。関係者によれば、機は進入中に自動操縦が解除された後、出力が落ちたとの証言があり、逆噴射装置の作動や推力設定を含め、操縦・機械の両面から検証する方針だ。管制との交信や気象条件にも異常は伝えられておらず、着陸の最終段階で何が起きたのかが焦点となる。
日本航空は「まずは救護と遺族対応を最優先する」とし、原因究明には全面協力する姿勢を示した。国会や関係機関からも安全運航体制の点検を求める声が上がっており、国内航空の安全に対する不安が広がっている。
— RekisyNews 社会面 【1982年】
アイキャッチ画像 運輸安全委員会 (Japan Transport Safety Board), CC 表示 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=77661859による
