【東京 2月7日】
本日、貴族院本会議において、中島久万吉商工相が13年前に執筆した文章の内容をめぐり、厳しい追及を受けた。問題とされたのは、同論考の中で足利尊氏を高く評価している点で、尊氏を「逆臣」と位置づける国体観との齟齬があるとして、政府の姿勢を問う声が相次いだ。
議場では、与野党を超えて発言が続き、「過去の一文が現職大臣としての資格に関わる」とする意見や、「学問的見解と政治的責任を混同すべきでない」との反論が交錯した。中島商工相は答弁に立ち、当時の執筆は学術的関心に基づくもので、現在の国政運営とは切り離して理解されるべきだと説明したが、疑念を完全に払拭するには至らなかった。
この問題は、単なる個人の過去発言にとどまらず、歴史観と政治の関係をめぐる象徴的な事例として注目を集めている。議事堂周辺には記者が詰めかけ、政界の動向を見守る市民の姿も見られた。関係者の間では、内閣全体への影響を懸念する声も上がっている。
政府内では、事態の沈静化を図る動きが水面下で進められているとされるが、貴族院での追及はなお続く見通しだ。中島商工相の進退を含め、政局は数日のうちに大きな判断を迫られる可能性が高まっている。
— RekisyNews 政治面 【1934年】