【東京 2月2日】
太平洋のグアム島で長年身を潜めていた元日本陸軍兵士の横井庄一氏(56)が、本日、日本に帰国した。横井氏は現地住民に発見されたのち、島を離れ、この日羽田空港に到着した。到着ロビーには多くの報道陣が詰めかけ、静かな緊張感の中で帰国の瞬間を迎えた。
横井氏は戦時中、南方に派遣された後、戦況の悪化により部隊と離れ、終戦を知らぬまま約28年間にわたり島内の密林で生活していたという。竹や草を用いた自作の衣服を身にまとい、自然の恵みに頼って生き延びてきたとされる。
空港での短い言葉の中で、横井氏は「恥ずかしながら帰って参りました」と述べ、深々と頭を下げた。その姿は多くの人々に強い印象を与え、戦争が個人の人生に残した影を改めて浮き彫りにした。
政府関係者によれば、今後は医師による健康診断を行い、その後家族との再会が調整される見通しである。国民の間では、戦争が終わって久しい今もなお続いていた一人の兵士の時間に、驚きとともに複雑な思いが広がっている。
— RekisyNews 社会面 【1972年】
