東京・大阪間で長距離電話が開通

【東京 2月1日】

本日、東京と大阪を結ぶ我が国初の長距離電話回線が正式に開通し、両都市間で直接の通話が可能となった。これにより、これまで電報や書簡に頼っていた遠距離の意思疎通が、音声によって即時に行える新たな時代を迎えた。通信当局によれば、今回の回線は市内電話網とは異なる専用設備を用いて敷設され、安定した通話品質の確保に力が注がれたという。

通話料金は1回あたり1円60銭と定められ、一般庶民にとっては高額ではあるものの、商取引や官庁間の連絡、新聞社の速報用途などでは大きな効果が見込まれている。試験通話では、両地の声が明瞭に伝わり、通話に立ち会った関係者からは驚きと期待の声が上がった。

大阪の商人は「これまで数日を要した用件が、即座に片付く」と語り、東京側の官吏も「行政の迅速化に寄与する」と評価した。一方で、回線数には限りがあり、当面は利用時間や接続に制約が設けられる見通しである。

今回の開通は、電信中心であった国内通信の在り方を大きく変える出来事として注目されており、今後は他の主要都市への延伸も検討されている。音声が距離を越える時代が、静かに幕を開けた。

— RekisyNews 社会面 【1899年】

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次