【ロンドン 2月1日】
本日、英語の語彙と用法を体系的に収録する大事業として進められてきた『オックスフォード英語辞典』第1巻が刊行された。長年にわたる学術的準備と膨大な資料収集の成果が、ついに活字となって世に出た形である。
本辞典は、単なる語義の羅列にとどまらず、語の起源や歴史的な用例を丹念に示すことを特徴とする。編集にあたっては、学者のみならず、各地の協力者が文献から用例を抜き出して寄稿する方式が採られ、英語の実際の使用実態を広く集める試みが続けられてきた。編集部によれば、これまでに集めた用例は数百万にのぼるという。
刊行された第1巻は、辞書全体のごく一部にすぎないが、その内容はすでに高い完成度を示している。書店には早朝から関係者や知識人が訪れ、刷り上がったばかりの分厚い一冊を手に取り、ページを繰る姿が見られた。ある教育関係者は「英語という言語を歴史として捉え直す画期的な試み」と評価する。
一方で、全巻完成までにはなお長い年月を要すると見込まれている。編集責任者は、「本日は出発点にすぎない。今後も粘り強く作業を続け、後世に耐える辞典を完成させたい」と語った。
この辞典事業は、学術研究のみならず、教育や出版の分野にも大きな影響を与えると見られており、英語研究の新たな基盤が築かれた一日として記憶されることになりそうだ。
— RekisyNews 文化面 【1884年】
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