鹿児島の夜空に新彗星 隼人町の百武氏、双眼鏡で発見

【鹿児島 1月30日】

鹿児島県姶良郡隼人町で今朝未明、同町在住の天文愛好家・百武裕司氏(51)が、双眼鏡で淡い光の筋を伴う天体を見つけた。観測位置と移動のしかたから、未登録の彗星である可能性が高いとして、同氏はただちに時刻・方位・高度などの記録を整え、国内外の天文観測網へ報告した。関係者によれば、各地の追確認と軌道計算を経て認定されれば、今年最初の新彗星として登録される見通しだ。

百武氏は「見慣れない雲のようなものがあり、数十分おいて確認すると位置がずれていた。胸が高鳴った」と語った。現場となった隼人の住宅地は周囲の灯りが比較的少なく、冬の乾いた空気も相まって視界が澄んでいたという。彗星は北東の低い空に見え、肉眼では判別しにくいが、双眼鏡では核のような点と短い尾の兆しがうかがえた。

専門家は「初報段階では人工衛星や薄雲と見誤る例もある。複数地点の観測がそろって初めて姿が定まる」と注意を促す一方、「軌道が内側へ向かう形なら、春先にかけて明るさが増し、一般にも見やすくなる可能性がある」と話す。各地の天文台や愛好家団体では観測の呼びかけが始まり、一般の観測熱の高まりも予想される。

市内の天文クラブは「寒空でも南九州は晴れ間が多い。双眼鏡があれば十分楽しめる」として、夜明け前の短い時間帯に東の空を広く見渡すよう呼びかけた。町内では、“隼人発”の発見を地域の誇りにしたいとの声も上がっている。

— RekisyNews 科学面 【1996年】

アイキャッチ画像 Hyakutake_Color.jpg: E. Kolmhofer, H. Raab; Johannes-Kepler-Observatory, Linz, Austria (http://www.sternwarte.at)derivative work: Andrzej 22 (talk) – Hyakutake_Color.jpg, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=17285172による

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次