【パリ 1月29日】
フランスのジャック・シラク大統領は本日、同国が実施してきた核実験について、今後これを無期限で中止すると公式に発表した。南太平洋で再開されていた一連の核実験に対し、国際社会から強い批判が寄せられる中での決断となった。
フランスは前年、核抑止力の維持と技術的検証を理由に、ムルロア環礁などで地下核実験を再開していた。しかし、この措置は周辺諸国や欧州諸国、市民団体から環境への影響を懸念する声を招き、各地で抗議行動が相次いでいた。今回の発表は、そうした国際的圧力を受けた形での政策転換とみられる。
大統領声明では、核実験中止により「フランスは包括的核実験禁止への道を開く」と強調し、今後はシミュレーション技術などを活用して核抑止力を維持すると説明した。政府関係者は、核軍縮に向けた国際的枠組みへの参加を重視する姿勢を明確にしたものだとしている。
一方、核実験に反対してきた環境団体や太平洋諸国からは歓迎の声が上がる一方、国内では安全保障上の影響を懸念する意見も残っている。フランスの決定が、他の核保有国の動向にどのような影響を及ぼすかが注目される。
— RekisyNews 国際面 【1996年】
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