【ストックホルム 1月28日】
米自動車大手フォード・モーターは本日、スウェーデンの自動車メーカー、ボルボが展開する乗用車部門を買収する方針を正式に発表した。対象は商用車や重工部門を除いた乗用車事業で、買収完了後は独立したブランドとして運営される見通しで、社名は後に「ボルボ・カーズ」となる予定である。
フォードはすでに高級車戦略の一環としてジャガーやアストンマーティンを傘下に収めており、今回の決定は欧州市場での存在感を一段と高める狙いがある。とりわけボルボが長年培ってきた安全技術と堅実なブランドイメージは、フォードのグローバル戦略にとって重要な資産とみられている。
一方、ボルボ側にとっても、研究開発費の負担軽減や販売網の拡大といった利点が期待される。安全性を重視した設計思想を維持しつつ、フォードの資本力と生産体制を活用できる点が、今回の合意を後押ししたとされる。
自動車業界では、国境を越えた再編が進む中で、今回の買収が米欧メーカー間の提携モデルとして注目を集めている。ブランドの独自性と巨大資本の融合が、今後の競争環境にどのような影響を与えるか、関係各方面が成り行きを見守っている。
— RekisyNews 経済面 【1998年】
