【東京 1月28日】
民間労働組合の主要六単産は本日、都内で春季賃上げ共闘会議の総決起大会を開催し、統一的な賃上げ要求と闘争方針を確認した。戦後の復興が進む一方、物価上昇が家計を圧迫するなか、業種の枠を超えて労働条件の改善を求める動きが本格化した形で、いわゆる「春闘」開始の象徴的な一日となった。
大会には、鉄鋼、化学、電機、繊維、運輸、炭鉱などの労組代表が集結し、賃金の底上げと生活防衛を共通目標に掲げた。これまで賃上げ交渉は企業別・業界別に行われることが多かったが、今回の共闘は交渉時期を春に集中させ、横断的に圧力を高める新手法として注目される。
主催者側は、経済成長の果実を労働者にも配分することが内需拡大につながると主張。参加者からは「生活実感に即した賃金水準の確立が不可欠」との声が相次いだ。一方、経営側には賃金上昇が企業収益を圧迫するとの懸念もあり、今後の労使交渉は激しさを増す見通しだ。
この日の大会を皮切りに、各単産は春先にかけて一斉に交渉・行動を展開する構えで、戦後日本の労使関係に新たな枠組みをもたらす試みとして、その行方が注視されている。
— RekisyNews 経済面 【1955年】
