カーネギー氏、科学研究のため新機関を創設 基金一千万ドルを拠出

【ワシントン 1月28日】

鉄鋼事業で財を成した慈善家アンドリュー・カーネギー氏は本日、米国内の学術研究を恒久的に支えるため「カーネギー・インスティテューション(ワシントン)」を設けると公表した。氏は創設基金として1,000万ドルを拠出し、自然科学から天文・地質・生物など幅広い分野で、大学や民間の枠にとらわれぬ基礎研究の推進を促す方針だという。

同氏側近によれば、機関は首都に本部を置き、理事会が研究助成の審査と配分を担う。既存の大学研究室では賄い切れない長期の観測、標本収集、装置の整備などを後押しし、必要があれば独自の研究部門を設ける構想もある。研究者の身分や所属に左右されず、実力ある計画に資金と時間を与えるのが狙いだ。

学界からは、国立のスミソニアン研究機関などと並び、民間の資本が学術を支える新たな柱になるとの声が上がる一方、「資金提供者の意向が研究を縛らぬよう制度設計が重要」と慎重な見方も聞かれた。

機関は近く正式に認可を得て、春にも最初の助成募集を始める見通しとされる。観測所の新設や海外調査の支援など、初年度から大胆な計画が取り沙汰されている。

カーネギー氏は声明で、研究と発見が「人類の改良」に資するとの信念を強調し、今後も後援を続ける意向を示した。資本の力を学術へ振り向ける試みとして、各界の注目を集めている。

— RekisyNews 科学面 【1902年】

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