アポロ1号訓練中に火災 三名の宇宙飛行士が殉職

【フロリダ 1月27日】

米航空宇宙局(NASA)は本日、有人月探査計画の第一歩として準備が進められていたアポロ1号の地上訓練中、宇宙船内部で激しい火災が発生し、搭乗予定であった三名の宇宙飛行士が死亡したと発表した。事故はフロリダ州ケープ・ケネディ宇宙センターの発射台上で行われていた最終確認訓練中に起きた。

火災が発生したのは、2月21日に予定されていた初の有人アポロ飛行に向けたカウントダウン訓練の最中で、司令船内は純酸素環境に置かれていた。突発的な火花をきっかけに炎が急速に拡大し、数秒のうちに船内は高温と有毒ガスに包まれた。ハッチは内開き構造であったため、乗員は即座に脱出することができなかったとされる。

殉職したのは、司令船パイロットのガス・グリソム、上級パイロットのエドワード・ホワイト、操縦士のロジャー・チャフィーの三名で、いずれも米国の宇宙開発を担う中心的存在であった。NASAは事故直後から調査委員会を設置し、宇宙船設計や訓練手順、安全管理体制の全面的な見直しに着手する方針を明らかにしている。

この事故により、アポロ計画は大きな打撃を受け、月探査のスケジュールは大幅な遅延を余儀なくされる見通しとなった。一方でNASA内部では、犠牲となった三名の志を無駄にせず、より安全な宇宙船を完成させる決意が共有されている。今回の惨事は、人類の宇宙進出が常に重大な危険と隣り合わせであることを改めて示した出来事となった。

— RekisyNews 科学面 【1967年】

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