【フロリダ 1月26日】
アメリカは本日、月探査計画の一環として、無人月探査機「レインジャー3号」をフロリダ州ケープカナベラルから打ち上げた。これは月面への接近飛行と衝突観測を目的とした探査計画で、旧ソ連に先行する形で月探査の主導権を確保する狙いがある。
今回打ち上げられた探査機は、テレビカメラや放射線計測装置などを搭載し、月へ向かう途中で宇宙環境のデータを収集するとともに、最終段階では月面に接近しながら画像を地球へ送信する計画とされる。成功すれば、人類がこれまで直接目にすることのできなかった月表面の詳細な姿を捉える初の試みとなる。
この計画を進めるアメリカ航空宇宙局は、近年激化する宇宙開発競争の中で、有人月飛行への布石としてレインジャー計画を位置づけている。とくに月への衝突を前提とした観測方式は、将来の着陸技術や航行精度の向上に直結する重要な試験とされる。
一方で、過去の同型機では軌道修正や通信面で課題も指摘されており、今回の飛行が計画通り進むかどうかに注目が集まっている。宇宙時代の象徴ともいえる月探査は、技術力と国家威信をかけた挑戦として、世界の関心を集め続けている。
— RekisyNews 科学面 【1962年】
