釜石に近代製鉄の火 大島高任、日本初の高炉建設に着手

【陸奥国釜石 1月25日】

本日、陸奥盛岡藩士の大島高任が、三陸沿岸の釜石において日本初となる近代的な高炉の建設を進めたことが明らかになった。西洋式製鉄技術の導入を目指すこの試みは、従来のたたら製鉄に依存してきた国内の鉄生産に大きな転機をもたらすものとして注目されている。

高任は、蘭学を通じて得た欧州の冶金知識を基に、石炭と鉄鉱石を用いた連続操業が可能な高炉の構造を研究してきた。釜石周辺は良質な鉄鉱石と燃料資源に恵まれ、港湾を通じた輸送の便もあることから、建設地として選ばれたという。工事現場では藩の支援のもと、職人や技術者が動員され、炉体の築造と付帯設備の整備が進められている。

関係者によれば、この高炉が稼働すれば大量生産が可能となり、武具や船舶、諸器具の国産化が一気に進むと見込まれている。幕末を迎え、諸外国の圧力が強まる中で、鉄の自給は国防と産業の両面で急務であり、今回の建設は時勢にかなうものと評価する声が多い。

一方で、西洋式炉の運転には高い温度管理と燃料配分が求められ、操業の成否は未知数でもある。試行錯誤は避けられないものの、釜石の高炉は日本の近代工業化への第一歩として、その行方が注視されている。

— RekisyNews 科学面 【1858年】

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