ソ連原子力衛星、カナダ北西部に落下

コスモス954号 (露: Космос-954)

【オタワ 1月24日】

ソ連が運用していた原子力軍事衛星「コスモス954号」が本日、制御不能のまま地球大気圏に再突入し、カナダ北西部一帯に破片を落下させた。同衛星はレーダー偵察を目的とした軍事衛星で、原子炉を動力源として搭載していたことから、放射性物質の拡散が国際的な懸念となっている。

カナダ政府当局によれば、落下は主にノースウエスト準州の人跡まれな地域に及んだとみられ、現時点で住民への直接的被害は確認されていない。しかし、放射能汚染の可能性を否定できないとして、カナダ軍および関係機関が広範囲にわたる捜索と回収作業を開始した。今後、米国も協力する形で、残骸の特定と安全確保が進められる見通しである。

この事態を受け、カナダ政府はソ連に対し正式な抗議を表明した。国際法上、宇宙物体の落下による損害については打ち上げ国が責任を負うとされており、宇宙開発と軍事利用の安全性が改めて問われる形となった。冷戦下で激化する宇宙開発競争の影の側面が、地上の現実として突き付けられた格好だ。

— RekisyNews 国際面 【1978年】

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