【南ベトナム・ケサン 1月21日】
南ベトナム北部、ラオス国境に近い山岳地帯ケサンにおいて、本日未明、北ベトナム軍および南ベトナム解放民族戦線による大規模な攻撃が開始され、米海兵隊が拠点とするケサン戦闘基地を巡る戦闘が本格化した。迫撃砲やロケット弾による集中砲撃が続き、基地周辺では激しい砲声が響いている。
ケサンは、南北ベトナムを分断する非武装地帯(DMZ)に近く、補給路遮断と北側勢力の南下阻止を目的として、米軍が重視してきた戦略拠点である。米軍関係者は、今回の攻勢について「敵は基地の包囲と消耗を狙っている」との見方を示し、長期の籠城戦となる可能性を認めた。
一方、北ベトナム側は公式声明を出していないが、現地では多数の部隊が投入されたとみられ、戦闘の規模は拡大の兆しを見せている。軍事専門家の間では、1954年のディエンビエンフーの戦いを想起させるとの指摘もあり、この戦いが戦争全体の行方に重大な影響を及ぼすとの観測が強まっている。
米政府は空軍力を含む大規模な支援を行う構えを示しており、ケサンを巡る攻防は、南ベトナム戦争の新たな転換点となる可能性が高い。
— RekisyNews 国際面 【1968年】
