東京株式相場が急落 戦後恐慌の兆し広がる

【東京 1月21日】

本日、東京株式相場において株価が急激に下落し、市場は一転して混乱の様相を呈した。日清戦争および日露戦争後の好況を背景に続いてきた投機的な株式取引が一気に収縮し、金融・実業界に深刻な不安が広がっている

相場急落の背景には、戦後の軍需縮小による企業収益の悪化、銀行による過剰融資への警戒、さらに投機資金の引き揚げが重なったことがあるとみられる。とくに新興企業や重工業関連株を中心に売りが殺到し、寄り付きから終日にかけて値を崩す銘柄が相次いだ。

証券街では「これまでの上昇は実体経済を大きく上回るものであった」との声が聞かれ、戦時景気の反動がついに表面化したとの見方が支配的となっている。中小の投資家の中には、信用取引の決済に窮し、破綻の危機に直面する者も出始めた。

政府および日本銀行は事態を注視しており、金融引き締めの影響がどこまで波及するかが今後の焦点となる。市場関係者の間では、今回の暴落を契機として、長期にわたる景気後退、いわゆる「戦後恐慌」に入る可能性も指摘されている。

戦争によって急拡大した経済が、平時への移行の中で大きな調整局面を迎えた形であり、今後の政策対応と企業の体質改善が、景気回復の鍵を握ることになりそうだ。

— RekisyNews 経済面 【1907年】

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