【名古屋 1月18日】
名古屋市在住の雑貨商 熊沢寛道 が本日、自らを南朝方天皇の正統な子孫であると公に名乗り出た。熊沢は、南北朝時代に分裂した皇統のうち南朝の血脈が密かに受け継がれてきたと主張し、自らを「熊沢天皇」と称するに至った。
熊沢は記者らに対し、家に伝わる系図や古文書を根拠として提示し、南朝最後の天皇とされる後亀山天皇の系統が断絶していないことを訴えた。戦後の混乱期にあって、天皇制そのものの在り方が議論される中での突然の名乗りであり、世間の関心を集めている。
もっとも、宮内関係者や歴史学者の多くは、熊沢の主張に対し慎重な姿勢を示している。提示された資料の信憑性や、南朝系統が近代まで連続して存続したとする点については、学術的裏付けが乏しいとの指摘が相次いでいる。
一方で、敗戦直後の社会不安と価値観の揺らぎの中、こうした主張が一定の注目を浴びること自体が時代を映す現象とも受け止められている。熊沢の名乗りが公的に認められる可能性は低いとみられるが、戦後日本における皇統観・歴史認識をめぐる議論を喚起する出来事となった。
— RekisyNews 社会面 【1946年】
