【東京 1月18日】
皇室に対する大逆を企てたとされるいわゆる幸徳事件(大逆事件)の裁判で、本日、東京地方裁判所は被告人らに対する判決を言い渡した。中心人物とされた幸徳秋水ら24名に死刑、さらに2名に有期刑が科される厳しい内容となった。
検察側は、被告らが天皇暗殺を計画し、爆弾製造や思想的扇動を行ったと主張。これに対し被告側は、計画性や実行性を否定し、思想活動への弾圧であると反論してきた。しかし裁判所は、関係者の供述や証拠を重く見て、検察の主張をほぼ全面的に認めた形である。
この事件は、社会主義・無政府主義思想の広がりを背景に発覚したもので、思想そのものが国家秩序を脅かすと判断された象徴的裁判となった。言論や思想の自由を巡っては、法曹界や知識人の間でも懸念の声が上がっており、判決後の政局や社会への影響は避けられないとみられる。
極刑判決の重さは、近代日本における国家と思想の緊張関係を如実に示すものであり、今後の治安政策や言論空間の行方に大きな影を落としそうだ。
— RekisyNews 社会面 【1911年】
