中部一帯を襲う大地震、飛騨の帰雲城が土砂に埋没

帰雲山の崩壊跡(中央部)

【飛騨国 1月18日】

本日未明、日本中部を激しい揺れが襲い、各地に甚大な被害が生じた。後に天正地震と呼ばれるこの地震は、飛騨・美濃・近江・伊勢など広範囲で強い揺れを記録し、山地では大規模な山崩れや地割れが相次いだ。

飛騨国では被害がとりわけ深刻で、豪族内ヶ島氏の居城として知られる帰雲城が山崩れにより一夜にして埋没したと伝えられる。城下に至るまで土砂に呑み込まれ、城主一族や家臣、住民の多くが消息を絶ったとされ、被害の全貌はいまだ把握できていない。城とともに伝えられてきた内ヶ島氏の財宝も、土中深く消え去ったと噂されている。

美濃国や近江国でも家屋の倒壊や橋の崩落が相次ぎ、街道は寸断された。伊勢湾沿岸では地形の変化が生じたとの報告もあり、商人や旅人の往来に大きな支障が出ている。各地で余震が続いており、人々は不安の中で夜を明かしている。

この地震は、戦国の世にあって自然の脅威が人の営みを一瞬で奪い去ることを改めて示した。諸国の領主は被災地の復旧と民心の安定に追われることとなり、政局や軍事にも少なからぬ影響を及ぼすものと見られている。

— RekisyNews 災害面 【1586年】

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