【南大西洋 1月17日】
英国海軍の探検家ジェームズ・クック率いる探検船レゾリューション号とアドヴェンチャー号は本日、ヨーロッパ人として初めて南極圏(南緯66度33分)を越える航行に成功した。濃霧と流氷が漂う未踏の海域への到達は、人類の地理的知見を大きく押し広げる快挙として注目されている。
今回の航海は、南方大陸の実在を確認するという王立協会と英海軍の要請を受けて行われたものである。クックはこれまで太平洋各地を精密に測量し、その航海術と科学的観測能力で高い評価を得てきた。南極圏突入に際しても、天測による位置確認や気象観測を継続し、未知の極地環境を詳細に記録している。
しかし、厚い氷原と厳寒は行く手を阻み、船団はこれ以上の南進を断念せざるを得なかった。クックは報告の中で、もし南方大陸が存在するとしても、人が定住できる地ではないとの見解を示している。それでも今回の到達は、長く想像の域にあった南極の存在を現実の探査対象へと引き寄せる重要な一歩となった。
この成果により、世界地図の空白は確実に縮まりつつある。極地探検という新たな時代の扉が、いま開かれたと言えよう。
— RekisyNews 探検・科学面 【1773年】
