【東京・羽田 1月16日】
日米安全保障条約改定をめぐる政府の動きが、本日大きな節目を迎えた。新安保条約調印のための全権団が、アメリカ合衆国へ向けて羽田空港を出発したのである。しかしその出発を前に、空港周辺では全学連を中心とする学生らが強く反発し、警官隊との間で激しい衝突が発生した。
政府は、岸信介内閣の下で進められてきた新安保条約について、日米関係の安定と防衛体制の強化に不可欠であるとして、早期調印の方針を堅持している。これに対し、学生や労働組合、市民団体の間では、「軍事同盟の強化は日本を再び戦争に巻き込む」とする反対の声が日増しに高まっていた。
羽田空港では、出発阻止を目指す学生が滑走路周辺に集結し、警官隊がこれを排除しようとした結果、両者が激しく衝突し、混乱の中で多数の負傷者が出た。現場は一時騒然となり、空港機能にも緊張が走ったが、最終的に全権団は警備の中で出発した。
今回の衝突は、安保改定をめぐる国内対立が、街頭闘争という形で一段と激化している現状を浮き彫りにした。政府が条約改定へ向けて歩みを進める一方で、反対運動も全国規模へと拡大しており、安保をめぐる攻防は今後さらに先鋭化する見通しである。
— RekisyNews 政治面 【1960年】
