乳幼児虐待と配給物資横領を摘発 寿産院事件で経営者夫妻を逮捕

寿産院事件

【東京 1月15日】

戦後の混乱が続く首都で、社会を震撼させる事件が明るみに出た。警視当局は本日、乳幼児に対する虐待行為および、配給制度の下で支給されていた粉ミルクなどの物資を不正に横領した疑いにより、産院「寿産院」を経営する夫妻を逮捕した。

捜査関係者によれば、寿産院では、事情を抱えた母親から預かった乳幼児が劣悪な環境下に置かれ、十分な栄養や医療的配慮を受けられていなかった疑いがあるという。また、本来は乳児のために配給された粉ミルクや生活必需品が、院の管理者によって私的に流用されていた可能性が高く、物資不足に苦しむ戦後社会にあって、その悪質性は看過できないと判断された。

事件の発覚は、周辺住民や関係者からの情報提供がきっかけとなった。警察が立ち入り調査を行ったところ、院内の実態は極めて深刻で、保護されていた子どもたちの健康状態にも強い懸念が生じている。関係当局は、生存している乳幼児の保護と医療機関への移送を最優先に対応を進めている。

この事件は、戦後の貧困と社会制度の不備の中で、最も弱い立場にある乳幼児が犠牲となった点で重大であり、今後、産院や養育施設の監督体制の在り方が厳しく問われることになりそうだ。警察は引き続き余罪の有無や被害の全容解明を進める方針である。

— RekisyNews 社会面 【1948年】

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