野坂参三、十六年ぶりに帰国 戦後政治の再編に新たな動き

野坂参三

【東京 1月12日】

戦前より中国に亡命していた野坂参三が本日、十六年ぶりに日本へ帰国した。長期にわたる不在を経ての帰国は、敗戦後の国内政治が大きく転換期を迎える中で、各方面に強い関心を呼んでいる。

野坂は、戦前の治安体制下で活動を制限され、国外での政治活動を余儀なくされていた。滞在先の中国では、国際情勢の変動の只中で活動を続け、日本の将来像について発言と働きかけを行ってきたとされる。敗戦後、占領下で政治・言論の自由が拡大する中、日本共産党の再建と路線をめぐる議論が活発化しており、今回の帰国はその象徴的な出来事となった。

関係者によれば、野坂は帰国後、党の再編や大衆運動の方向性について意見を述べる意向を示しているという。占領行政を担う連合国軍総司令部の下で進む制度改革と相まって、戦後日本の政治秩序は流動化しており、野坂の動向は今後の政党配置に影響を与える可能性がある。

市中では、戦前の弾圧を経て帰国した人物の発言が、労働運動や言論空間にどのような変化をもたらすのか注目が集まっている。敗戦から間もない混乱の中で、戦後民主化の行方を占う一つの節目として、この帰国は記憶されることになりそうだ。

— RekisyNews 政治面 【1946年】

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