【長安 1月8日】
唐の高僧 玄奘 が、本日、インドおよび中央アジア諸国を巡る約16年に及ぶ求法の旅を終え、都・長安に帰還した。玄奘は仏教経典の原典を求め、国禁を犯して西域へ旅立ったとされ、その行程は砂漠、雪山、異国の王都に及ぶ過酷なものであった。
今回の帰国により、玄奘は多数の梵本仏典や仏像、論書を携え帰朝したと伝えられる。これらは、従来中国で流布していた翻訳仏典の誤訳や解釈の相違を正すための重要な資料となる見込みで、仏教教学の根本を再構築する契機になると期待されている。
朝廷もこの偉業を高く評価し、今後は長安において翻訳事業が本格化するとみられる。玄奘自身が訳主となり、サンスクリット原典に基づく正確な漢訳が進められることで、仏教思想は学問として一段と体系化されるであろう。
この壮大な旅は、後に詳細な記録としてまとめられ、西域諸国の地理・風俗・政治を伝える貴重な史料ともなる。宗教の枠を超え、唐代文化の国際性を象徴する出来事として、玄奘の帰還は長く語り継がれることになりそうだ。
— RekisyNews 宗教・文化面 【西暦645年】
