【パリ 8月18日】
本日、長きにわたり占領下にあったフランスの首都パリが、ついに解放への歩みを始めた。連合軍部隊が市内へ進駐を開始し、市民は街頭にあふれて歓声を上げ、旗を振って兵士を迎えた。第二次大戦下で苦しんだ人々にとって、待望の瞬間が訪れた形だ。
解放作戦は、連合軍のフランス進撃の一環として進められてきた。ここ数日、市内ではレジスタンス勢力が武装蜂起し、各所で独軍と衝突。市庁舎や警察本部を押さえ、旗を掲げる姿が目撃された。連合軍はこれを支援する形で進軍を加速させ、今朝から市内への本格的な突入が始まった。
戦闘は依然として市内の一部で続いているが、既に主要な街路や公共施設は連合軍とレジスタンスの支配下に入りつつある。エッフェル塔やシャンゼリゼ通りには群衆が集まり、解放を祝う歌声が響いた。市民の一人は「恐怖の時代は終わった。自由が戻ったのだ」と涙ながらに語った。
ドイツ軍はなお一部で抵抗を試みているが、補給も途絶え、勢力は急速に弱体化している。連合軍高官は「市民の蜂起が大きな力となった」と評価し、近く完全な制圧を宣言する見込みだ。
今回の解放は、欧州戦線における大きな転換点となる。フランス政府関係者は「共和国の再建が始まる」と強調しており、ド・ゴール将軍の帰還も取り沙汰されている。市内には既に臨時政府の旗が掲げられ、新たな政治秩序が形を整えつつある。
四年余りに及ぶ占領に終止符が打たれた今日、パリの街は自由を取り戻した。市民の喜びと安堵は尽きることなく、解放の鐘は欧州全体に響き渡っている。
— RekisyNews 国際・戦況面 【1944年】