【東京 12月29日】
大学構内で続く学生紛争の影響を受け、東京大学および東京教育大学は本日、翌年に予定していた入学試験を中止する方針を相次いで決定した。全国的にも例を見ない異例の措置であり、高等教育の現場に大きな衝撃が広がっている。
東京大学では、学部・本部を含む主要施設が長期にわたり占拠され、講義や研究活動が著しく停滞していた。大学当局は繰り返し正常化を呼びかけてきたが、学生側との対立は解消に至らず、試験実施に必要な秩序と安全を確保できないと判断した。東京教育大学においても、学内封鎖や集会が継続し、入試業務の遂行は困難との結論に達したという。
今回の決定により、来年度の受験を目指してきた受験生やその家族には大きな動揺が走っている。進路の再検討を迫られる声が相次ぎ、予備校関係者からは「受験制度そのものの信頼が揺らぎかねない」との指摘も聞かれる。一方、学生側は大学運営や教育のあり方を問い続ける姿勢を崩しておらず、緊張状態はなお続いている。
文部当局は事態を重く受け止め、関係大学と連絡を取りつつ、今後の対応を協議する構えを示した。大学の自治と社会的責任の間で揺れる中、高等教育の正常化がいつ実現するのか、先行きは見通せない状況である。
— RekisyNews 社会面 【1968年】
