【東京 12月29日】
政府は本日、在外公館を通じ、ワシントン海軍軍縮条約の破棄を関係各国に正式に通告した。これにより、同条約は定められた通告期間を経て効力を失う見通しとなり、列国間で維持されてきた海軍軍備の制限体制は大きな転換点を迎える。
同条約は、列強間の建艦競争を抑制し、太平洋地域の安定を図る目的で締結されたもので、日本も長年その枠内で海軍力の整備を進めてきた。しかし近年、国防上の制約が過度であるとの声が軍部を中心に強まり、列国間の均衡が損なわれているとの認識が広がっていた。政府関係者は、現行の国際情勢下では従来の制限が国策にそぐわないと判断したとしている。
今回の通告は、条約の規定に基づく正規の手続きによるものであり、即時の失効を意味するものではない。ただし、将来の海軍整備において自由度が拡大することは確実とみられ、国内では歓迎と警戒の声が交錯している。海軍当局は今後の方針について慎重な検討を進める構えだ。
一方、諸外国の反応も注視されている。太平洋を挟む列国との関係にどのような影響を及ぼすかは不透明であり、外交当局は摩擦の回避に努める必要に迫られている。国際協調と自国防衛の均衡をいかに保つかが、今後の大きな課題となりそうだ。
— RekisyNews 政治面 【1934年】
