【パリ 12月28日】
本日、フランス・パリにおいて、リュミエール兄弟が発明した映写装置「シネマトグラフ」が、一般観客を対象に初めて商業公開された。会場となったのはカピュシーヌ大通りのグラン・カフェ地下室で、入場料を支払った観客に対し、複数の短編映像が上映された。
上映された映像は、工場から出てくる労働者や列車の到着風景など、日常の一場面を写したものであったが、動く映像がスクリーンに映し出される光景は観客に強烈な驚きを与えたと伝えられている。特に列車が迫ってくる映像では、思わず身を引く者もいたという。
シネマトグラフは、撮影・現像・映写を一台で行える点に特徴があり、従来の覗き見式装置とは異なり、多人数が同時に映像を鑑賞できる。この公開を契機に、映像は見世物から興行へと発展し、新たな娯楽文化として各地に広がる可能性を示した。
本日の試みは、後に「映画」の誕生として語られる出来事となるか、文化界の関心を集めている。
— RekisyNews 文化面 【1895年】
