【レニングラード 12月28日】
ドイツ軍による包囲が続くレニングラード市内で、本日、少女ターニャ・サヴィチェワが小さな手帳に最初の記録を書き記したことが分かった。この手帳は、後に「ターニャの日記」と呼ばれることになるもので、極限状態に置かれた市民生活の一端を、簡潔な言葉で伝える貴重な記録となる。
ターニャは家族とともに市内に取り残され、深刻な食糧不足と厳寒の冬に直面していた。日記の最初の頁には、詳細な感情や出来事の描写ではなく、家族の死という事実を淡々と記す短い文が残されたとされる。この簡潔さは、日常が死と隣り合わせとなった包囲都市の現実を、かえって強く浮かび上がらせている。
市内では電力や燃料も不足し、多くの市民が衰弱していく中、こうした個人の記録は外部にはほとんど伝わっていない。ターニャの日記は、軍事行動の裏側で進行する市民の苦難と喪失を象徴する存在として、今後注目される可能性がある。
— RekisyNews 社会面 【1941年】
