【東京 12月27日】
将棋界に新時代の到来を告げる快挙が成し遂げられた。本日、竜王戦七番勝負を制した羽生善治が竜王位を獲得し、10代として棋界史上初のタイトル保持者となった。若干19歳の新竜王誕生は、将棋界のみならず広く注目を集めている。
羽生は今期竜王戦で挑戦者として名乗りを上げ、持ち前の鋭い終盤力と大胆な構想力で強豪を次々と退けた。シリーズを通じて冷静さを失わない指し回しが光り、最終局では難解な局面を読み切って勝利を決定づけた。対局会場では、終局の瞬間、関係者や観戦者から大きなどよめきが起こった。
10代でのタイトル獲得は前例がなく、棋界の年齢構造を塗り替える歴史的出来事と受け止められている。これまで経験と年輪が重視されてきた将棋界において、若い才能が頂点に立った意義は大きい。関係者からは「研究量と感性を兼ね備えた新世代の象徴」との声も聞かれる。
羽生は対局後、「一局一局を大切に指してきた結果」と語り、驕る様子を見せなかった。今後はタイトル防衛戦を控え、さらなる試練が待ち受けるが、将棋界の勢力図を大きく動かす存在になることは確実とみられている。
若き竜王の誕生は、将棋の魅力を新たな世代へ広げる契機ともなり、年末の棋界に鮮烈な話題をもたらした。
— RekisyNews スポーツ面 【1989年】
