【舞鶴 12月26日】
シベリア抑留者を乗せた引揚げ船「興安丸」最後の一便が本日、舞鶴港に入港し、戦後11年に及んだ日本人抑留者の大規模な引揚げ事業が事実上の終結を迎えた。
興安丸は、終戦後ソ連各地に抑留された元軍人・民間人を日本へ送り届ける役割を担ってきた船舶であり、今回の入港は長期にわたったシベリア抑留問題の区切りを象徴する出来事と受け止められている。港には関係者や支援団体が集まり、静かな中にも安堵と感慨の入り混じった空気が広がった。
シベリア抑留は、終戦直後に多数の日本人が旧ソ連領内の収容所へ移送され、過酷な労働や寒冷な環境の中で長期間生活を余儀なくされた問題である。引揚げは1946年から段階的に進められてきたが、国際情勢の影響もあり、完了までに長い年月を要した。
今回の最終便の到着により、政府が進めてきた引揚げ政策は大きな節目を迎えた。一方で、抑留体験による心身の後遺症や社会復帰の困難さなど、帰国後も続く課題の存在が改めて浮き彫りとなっている。
— RekisyNews 社会面 【1956年】
