西部戦線で銃声止む 敵味方が塹壕を越えた「クリスマス休戦」

【西部戦線 12月25日】

欧州各地で激戦が続く大戦下、この日、西部戦線の一部地域において、交戦中のドイツ軍と英仏軍が自発的に戦闘を停止する異例の休戦が確認された。前線の塹壕からは銃声が消え、兵士たちは互いに敵意を捨て、静かな聖夜を迎えた。

夕刻、ドイツ軍陣地からクリスマス賛歌が歌われると、英軍側もこれに応じ、やがて兵士たちは塹壕を出て無人地帯に姿を現した。握手や挨拶が交わされ、タバコや食料、記念品の交換が行われたとの証言もある。戦場では珍しく、埋葬されずに残されていた戦死者の遺体を共同で弔う場面も見られた。

一部の部隊では、即席のサッカー試合が行われたとの報告もあり、極限状態に置かれた兵士たちが束の間、人間としての感情を取り戻した様子が伝えられている。この休戦は公式な命令によるものではなく、前線の兵士たちの判断によるものだった。

しかし、この平穏は長くは続かなかった。上級司令部は事態を問題視し、翌日以降、戦闘再開の厳命が下された。戦争の現実と人間の良心が交錯した一夜は、やがて再び砲声にかき消されていった。

— RekisyNews 国際面 【1914年】

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