【東京 12月25日】
医学者志賀潔は本日、急性伝染病として恐れられてきた赤痢の原因について、病原体を特定したとの第一報を『細菌学雑誌』に発表した。患者材料から分離した菌の性状を詳細に検討し、臨床症状との対応関係を示した内容で、従来不明確であった発症機序の解明に道を開くものとされる。
赤痢は流行時に多数の罹患者を生み、衛生対策の要請が強かった疾患である。志賀の報告は、顕微鏡観察や培養試験に基づく実証的なもので、感染経路の把握や予防策の構築に資する可能性が高い。専門家の間では、近代細菌学の成果が公衆衛生に直結する事例として評価が広がっている。
今回の発表は、治療法や検査法の改良を促す端緒となると見られ、今後の追試や追加報告が注目される。赤痢対策の体系化に向け、医学界の関心は一層高まりそうだ。
— RekisyNews 科学面 【1897年】
