【東京 12月22日】
本日開会中の帝国議会において、海軍大臣・樺山資紀が軍備拡張を主張する答弁を行い、後に「蛮勇演説」と呼ばれる強硬な発言を残した。政府提出の海軍予算案に対し、自由党・改進党など民党側が財政負担の重さを理由に削減を要求する中、樺山海相はこれに真っ向から反論した。
演説の中で樺山は、列強が角逐する国際情勢を踏まえ、国家の独立と安全を守るためには断固たる軍備が不可欠であると強調。予算削減は国防の根幹を揺るがすものであり、「たとえ蛮勇と謗られようとも、国家存立のためには譲れぬ」との趣旨を述べ、議場に大きな緊張をもたらした。
この発言は、民意を背景に財政抑制を求める政党側と、藩閥政府を中心とする軍部の対立を象徴するものとして注目を集めている。議場では怒号や抗議の声も上がり、議会政治の成熟と軍事優先の国家運営との間に横たわる溝が改めて浮き彫りとなった。
今回の「蛮勇演説」は、単なる予算論争を超え、明治国家が進むべき進路をめぐる根本的な衝突として、今後の政局に長く影響を及ぼすとみられている。
— RekisyNews 政治面 【1891年】
