【クパチーノ 12月20日】
米アップル・コンピュータは本日、ソフトウェア企業NeXTを買収することで合意したと発表した。これにより、同社創業者の一人であるスティーブ・ジョブズ氏がアップルに復帰することが明らかになり、業界内外に大きな反響を呼んでいる。
NeXTは、ジョブズ氏が1985年にアップルを去った後に設立した企業で、高度なオペレーティングシステム技術を持つことで知られる。アップルは近年、次世代OS開発の遅れや業績低迷に直面しており、今回の買収は技術基盤の刷新と経営再建を視野に入れた決断とみられる。NeXTのOS技術は、アップルの将来製品の中核を担う可能性が高い。
ジョブズ氏は復帰後、直ちに経営の第一線に立つわけではないとされるが、創業者の帰還そのものが社内外に強い象徴的意味を持つ。関係者の間では、革新的製品を生み出してきた同氏の手腕が、停滞感の漂うアップルに新たな方向性をもたらすとの期待が広がっている。
パーソナルコンピュータ市場の競争が激化する中、今回の合意はアップルの将来を左右する重要な転機となりそうだ。
— RekisyNews 経済面 【1996年】
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