【トゥーロン 12月16日】
フランス南部で続くトゥーロン攻囲戦で本日未明、共和派包囲軍が反乱勢力および英・スペイン連合艦隊の支援を受ける市内防衛線に対し、一斉攻撃を開始した。現地では砲声が夜明け前から鳴り響き、港湾一帯が濃煙に包まれている。
包囲軍内では、砲兵中尉 ナポレオン・ボナパルト がここ数日、前線の砲台再配置を指揮し、要衝「小要塞リトル・ジブラルタル」を制圧するための集中砲撃態勢を整えてきた。共和国軍高官によれば、ボナパルト中尉の提案した新たな砲兵配置が攻勢開始の決め手となったという。
市内では王党派勢力が依然抵抗を続けているが、包囲軍の攻撃により沿岸バッテリーのいくつかが制圧され、連合艦隊は港外への撤退を余儀なくされつつある。共和派兵士の間では「この戦いが終われば南部の反乱は沈静化する」との期待が高まっている。
一方、連合側は港湾の維持に向け艦砲射撃で応戦しつつ、守備隊の再配置を急いでいる。戦闘は激しさを増しており、今後数日の推移がトゥーロンの命運を左右するとみられる。
— RekisyNews 欧州面 【1793年】
