東京湾で新たな埋立事業始動 23区のごみを「夢の島」へ搬入開始

学校に蠅叩きを持参する小学生

【東京 12月16日】

東京都は本日より、東京23区で発生する可燃・不燃ごみを東京湾内の埋立地「夢の島」へ本格的に搬入する作業を開始した。急増する都市ごみに対応するため、都はかねてより湾岸部での大規模埋立計画を進めており、今回の搬入開始はその転換点となる。

ごみは清掃工場から運搬船およびトラックで搬入され、湾内の指定区域へ順次投入される。都の担当者は、「処理場の逼迫に対応するための緊急措置であり、将来的には緑地や公園としての利用も検討している」と説明した。現地では大型クレーンが稼働し、廃棄物が次々と海面に投入されていく光景が見られた。

一方、周辺住民からは悪臭や衛生面への懸念も上がっており、環境管理の徹底が課題として指摘されている。戦後の急速な人口増加と経済活動の拡大を受け、都市がどのように廃棄物と向き合うかが問われる局面となった。

今回の埋立開始は、首都の都市整備と環境政策に新たな議論を呼び起こしそうだ。

— RekisyNews 社会面 【1957年】

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