プロ野球、二リーグ時代へ──セントラル野球連盟が7球団で発足

【東京 12月15日】

日本の職業野球は本日、大きな転換点を迎えた。読売ジャイアンツ、松竹ロビンス、阪神タイガース、中日ドラゴンズ、広島カープ、大洋ホエールズ、西日本パイレーツの7球団が新たに「セントラル野球連盟(セ・リーグ)」を結成し、来季からの二リーグ制移行が正式に決まった。都内で行われた結成総会では、各球団代表が「新しい時代のプロ野球をつくる」と口をそろえた。

新連盟は、従来の日本野球連盟から分かれて独自運営を行い、リーグ戦の編成や興行方式、選手契約の取り扱いなどを自ら決定していく方針だとされる。読売など有力球団が音頭を取った背景には、球団経営の安定化と興行権の明確化を求める声が高まっていた事情がある。関係者は「球団同士が対等な立場で競い合える仕組みを目指す」と語り、再編の意義を強調した。

一方で、太平洋野球連盟として別リーグを組織する球団との対立や、選手移籍をめぐる問題など、課題も少なくない。ファンの間からは、「同じプロ野球なのに分裂してしまうのか」と戸惑う声も聞かれるが、「新しいカードが増えれば楽しみも広がる」と期待を寄せる向きもある。球界全体が競い合いながら発展できるかどうかが、今後の焦点となりそうだ。

来春には、それぞれのリーグが独自に開幕を迎える見通しである。観客の支持をどれだけ集められるか、二リーグ制初年度の成績と観客動員が、再編の成否を占う試金石となるだろう。

— RekisyNews スポーツ面 【1949年】

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