【グアム/タラワ/マキン 12月10日】
本日、日本海軍および南洋方面部隊は、アメリカ領グアム島、さらに英委任統治領の タラワ・マキン両島(現キリバス) を相次いで占領した。太平洋の中枢に位置するこれらの島々は戦略上の要衝であり、開戦直後の電撃的進攻として国際社会に大きな衝撃を与えている。
グアム島では、開戦翌日の8日未明から日本軍の航空攻撃が始まり、現地米海軍基地および守備隊は甚大な被害を受けた。10日午前、日本陸戦隊が上陸を完了し、短時間の交戦の末に米軍守備隊は降伏。島はほぼ無傷の状態で日本側の管理下に入った。現地住民の一部は避難を続けているが、混乱は限定的とみられる。
同日、南洋群島方面では日本海軍によるギルバート諸島への作戦が展開され、タラワおよびマキンの英軍守備隊は日本軍の上陸前後の攻撃により早々に抵抗不能となった。確認された戦闘は小規模で、英軍の損失はあるものの、組織的な防衛態勢を整える前に制圧されたとみられる。
軍事専門家は、「これらの島は米豪連絡線の中継地点であり、占領は南方作戦の進展にとって極めて大きな意味を持つ」と指摘。日本軍はフィリピン・マレー方面への作戦と並行し、広範囲にわたる海域で優勢を保ちつつある。
一方で、アメリカは太平洋防衛線の一部を一挙に失った形となり、ハワイ・オーストラリア方面の戦略再編を迫られる可能性が高い。ワシントンでは政府関係者が緊急協議を行っており、海軍の増派や反攻作戦を検討する動きが出ている。
占領地では、日本軍は通信施設や港湾設備の確保を進めており、今後は航空基地として整備される見通しである。これにより、太平洋中央部における制空・制海権争いは一段と激化することが予想される。
グアム・タラワ・マキンの同時占領は、日本軍が短期間で太平洋の広大な戦域を掌握しつつあることを印象付ける出来事となった。
— RekisyNews 国際面 【1941年】
