マレー沖で英東洋艦隊に壊滅的打撃──日本海軍航空隊が戦艦プリンス・オブ・ウェールズを撃沈 南方作戦の帰趨を左右する大戦果

【シンガポール沖 12月10日】

本日午前、マレー半島東方沖で、イギリス東洋艦隊の主力である戦艦 プリンス・オブ・ウェールズ と巡洋戦艦 レパルス が、日本海軍の陸上攻撃機隊による大規模空襲を受け、相次いで沈没した。世界屈指の戦艦2隻が半日足らずで海に没したことで、戦局は南方全域で重大な転換点を迎えている。

英艦隊(通称「Z部隊」)は、日本軍のマレー上陸作戦を妨害するため、シンガポールから北上していた。しかし午前中、日本海軍の 九六式陸上攻撃機および一式陸上攻撃機 計数十機が次々と攻撃を加え、英艦船は猛烈な雷撃・爆撃に晒された。関係者によれば、「英艦は回避運動を続けたものの、陸攻隊の連続攻撃により次々と命中弾を受けた」という。

特に最新鋭戦艦プリンス・オブ・ウェールズは、日米開戦前の英米首脳会談に参加した「大西洋憲章」の象徴的存在でもあり、その沈没は各国に衝撃を与えている。艦は複数の魚雷を受けて航行不能に陥り、傾斜が急速に進んだ後、乗員を残したまま海中へ姿を消した。

レパルスも奮戦したが、日本側の雷撃隊が執拗に攻撃を続け、最後は艦尾から沈んだとされる。生存者の一部は英駆逐艦によって救助されたが、戦死者は千名を超える見通しだ。

海軍省筋は、「航空兵力こそ制海権を握る鍵であることが明確に示された」と述べ、今後の海戦における航空戦力の重要性を強調した。英海軍は世界最大規模を誇るが、主力戦艦が航空攻撃だけで沈められたのは前例が少なく、その衝撃は計り知れない。

シンガポールでは失意と動揺が広がり、市民の間では日本軍の南進が加速するとの観測も出ている。専門家は、「今回の撃沈は、英軍の東南アジア防衛体制を根底から揺るがす結果となる」と分析し、地域情勢は今後さらに緊迫すると見られる。

マレー沖海戦は、日本海軍航空戦力が巨大戦艦をも屠る能力を持つことを世界に示し、南方戦線の力関係を大きく変える歴史的勝利となった。

— RekisyNews 国際面 【1941年】

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