コナミ『beatmania』稼働開始──プレイヤー参加型の新体験、音楽ゲーム時代の幕が上がる

【東京・秋葉原 12月10日】

本日、アミューズメント施設を中心に、コナミの新作アーケードゲーム 『beatmania』 がついに稼働を開始した。鍵盤5つとターンテーブルを操作し、音楽に合わせて演奏する という画期的なゲーム性は、これまでのアーケードゲームにはなかった「プレイヤー参加型の音楽体験」を実現し、早くもゲームファンや若者の間で大きな話題となっている。

午前中から秋葉原周辺では、いち早くプレイしようとする長蛇の列ができ、稼働直後から筐体の周りには観客が集まり熱気に包まれた。プレイヤーが鍵盤を叩くたびに音が重なり、楽曲が完成していく演出に、見物していた若者は「まさに自分がDJになったような感覚だ」と興奮気味に語った。

『beatmania』は、90年代後半に台頭しつつあるクラブカルチャーやDJシーンを巧みに取り込み、視覚・聴覚・操作感覚を融合した新しいゲーム体験を提供する。コナミ関係者は、「ゲームという枠を超え、音楽を“演奏する楽しさ”を届けたい」と開発意図を説明し、将来的なシリーズ展開にも意欲を見せた。

従来のアクションや格闘ゲームとは一線を画した独自性は、アミューズメント業界からも高い注目を集めている。専門誌の編集者は、「音楽ゲームというジャンルそのものを切り開く可能性を持つ作品だ」と評価し、新たなゲーム文化の誕生を予感させた。

稼働初日から、その斬新なスタイルに魅了されたプレイヤーが次々と挑戦しており、今後、全国のゲームセンターへと設置が広がる見通しだ。『beatmania』は、音楽とゲームを融合した“音ゲーブーム”の先駆けとして、大きな潮流を生み出すことになりそうだ。

— RekisyNews 文化面 【1997年】

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