スマッシング・パンプキンズ、本日ついに解散──90年代ロックを象徴した名バンドが10年の歩みに幕

【シカゴ 12月2日】

本日、オルタナティブ・ロックを代表するバンド、スマッシング・パンプキンズ が地元シカゴで最後の公演を行い、約10年にわたる活動に区切りをつけた。フロントマンのビリー・コーガンを中心に、1990年代の音楽シーンを牽引した同バンドの解散は、世界中のファンに大きな衝撃を与えている。

解散ライブはシカゴのメトロで開催され、会場は早朝から長蛇の列ができた。開演前の場内には、1993年の『サイアミーズ・ドリーム』、1995年の二枚組大作『メロンコリーそして終わりのない悲しみ』など、彼らの音楽とともに青春を過ごしたファンが集い、「最後の瞬間を見届けたい」という声が相次いだ。

ライブでは「Tonight, Tonight」「1979」「Today」などの代表曲が次々と披露され、観客の合唱と歓声が会場を包んだ。終盤、コーガンはマイクの前に立ち、「この10年間、皆の支えがなければここまで来られなかった」と語り、しばらく言葉を詰まらせた後、「今日は終わりではなく、新しい始まりだ」と締めくくる。最後の1曲として演奏されたのは、バンド初期からの代表曲「Cherub Rock」で、場内は熱気と涙が入り混じる独特の空気に包まれた。

解散の背景には、メンバー間の確執、ツアーや制作をめぐる疲弊、音楽性の変化などさまざまな要因が重なっていたとみられている。一方で、音楽評論家は「パンプキンズは90年代オルタナティブシーンの中心であり、その存在はロックの価値観を塗り替えた」と評し、彼らの影響力は今後も続くとの見方を示した。

ライブ終了後、会場を後にするファンの一人は「青春の終わりを見届けた気がする」と涙ぐみ、別の女性は「いつかまた戻ってきてほしい」と語った。バンドは本日をもって活動を停止するが、メンバーは今後も個々の音楽活動を続ける意向を示しており、その動向に注目が集まっている。

2000年代の幕開けを前に、90年代を象徴したロックバンドが静かにステージを後にした。

— RekisyNews 文化面 【2000年】

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