【東京 11月30日】
日本電信電話公社(電電公社)は本日、文字情報を家庭の端末に配信する新しい情報サービス「キャプテンシステム(CAPTAIN)」の実用提供を開始した。これまで試験運用が続けられてきたが、一般家庭向けの本格サービスとしては今回が初めてで、情報通信の新しい形として注目を集めている。
キャプテンシステムは、電話回線を通じてセンター側に蓄積された文字・図形情報を端末へ送信し、画面上で閲覧できる仕組みだ。ページ形式で構成され、利用者は番号を入力することで必要な情報へアクセスする。新聞・チケット案内・行政情報・気象情報・生活ガイドなど、多岐にわたる情報を家庭の画面で確認できる点が大きな特徴である。
本日午前に行われた開始式では、白とグレーを基調とした専用端末が披露され、担当者がニュース画面や交通情報を実演した。画面が切り替わるたびに会場からは驚きの声が上がり、「電話線だけでこれだけの情報が届くとは」との感想も聞かれた。
端末はテレビにつなぐモデルも用意され、家電店ではすでに問い合わせが相次いでいるという。初期費用は高めではあるものの、企業の広告出稿や自治体情報の掲載が本格化すれば、さらなる普及が期待されている。
一方、利用者からは「入力番号を覚えるのが難しそう」「画面がもう少し大きいとよい」といった声も出ており、今後の改良が求められる。通信速度や表示形式においても限界があるため、情報量の多いページでは読み込みに時間がかかることが課題となりそうだ。
とはいえ、家庭にいながら情報を受け取るという新しい利用形態は、新聞・放送中心のこれまでの情報伝達に新風を吹き込むものとして関係者からも高い期待が寄せられている。電電公社は今後、端末のラインナップ拡充とコンテンツ提供の拡大を進め、都市部から地方へと段階的にサービスを展開していく方針だ。
本日の実用サービス開始は、日本の情報通信の将来像を示す重要な一歩であり、キャプテンシステムがどこまで家庭に浸透するのか、今後注目される。
— RekisyNews 科学技術面 【1984年】
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