東急、8000系を正式運行開始──世界初の界磁チョッパ制御車がデビュー

【東京 11月30日】

本日、東京急行電鉄は新型通勤電車「8000系」の営業運転を開始した。最大の特徴は、世界で初めて実用化された界磁チョッパ制御方式を採用した点で、電力効率向上と加減速の滑らかさを両立させた革新的技術として鉄道関係者の間で大きな注目を集めている。

界磁チョッパ制御は、電動機に供給する電流を高速で断続し、界磁の強さを細かく調節することで速度を滑らかに制御する仕組みだ。従来の抵抗制御に比べて電力の無駄が大幅に減り、部品の摩耗も抑えられるとされる。早朝の初列車には鉄道愛好家や関係者が詰めかけ、ホームでは新型車両の登場に沸き立つ様子が見られた。

車体はステンレス製で軽量化が図られ、直線的で明るい外観が沿線の風景を新しく彩った。車内は白を基調とした清潔感ある内装で、蛍光灯を用いた明るい照明や広い窓が開放感を生み出している。初乗りの乗客からは「揺れが少なく、加速の立ち上がりが非常に静かだ」と驚きの声が上がった。

東急では今後、田園都市線や大井町線を中心に8000系の配置を進める予定で、老朽車の置き換えと輸送力強化に活用していくという。担当技師は「新技術を実際の輸送に投入するのは容易ではなかったが、日本の都市鉄道の新しい標準になるはずだ」と胸を張った。

一方、最新技術ゆえに保守体制の充実が課題となる見込みで、社内では部品の長期信頼性や運用コストについて慎重な分析が続けられている。とはいえ、国内外の鉄道技術者からは高い関心が寄せられており、「電機子チョッパ」中心だった海外の動向に一石を投じる存在になるとの声もある。

本日のデビューは、都市交通の省エネルギー化と高性能化を象徴する出来事であり、8000系の今後の運用拡大が鉄道技術の発展にどのような影響を与えるか、注視されている。

— RekisyNews 経済面 【1969年】

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